メッセージ

漢方と「水」

漢方の世界で重要とされる3要素、この三つ目に「水」が存在する事は、以前の章で御説明致しました。この要素の「水」とは、体内に存在する組織液や消化液等、血液以外のあらゆる水分を示しています。

先ず、内臓や筋肉、粘膜、関節等には体液が内包され、身体を維持、構成する為に、重要な働きをしています。この「水」が不足するから、「のぼせ」や「ほてり」、皮膚の乾燥等の症状が現われるのです。こういう状態を漢方では「津虚」(しんきょ)と呼び、「血」が不足して誘発される「血虚」の一種と捉えられているのです。


実は、日本女性に数多く見られる冷え性は、過剰に摂取した「水」の残余分が、順調に排出されずに体内に蓄積し、これが契機となって誘発されるのです。何故ならここで蓄積した「水」が、汚れを帯びて「水滞」を引き起こした状態が、痛みと冷えの原因の一部となると解釈出来るからです。更には、新陳代謝が低下して身体がむくみますし、冷え症の他にも息切れ、咳、アレルギー反応等を引き起こすのです。

そこで水滞の養生方法ですが、先ずはビールや清涼飲料水、冷たい飲料等を過剰に摂取しないに限ります。特に、辛い味や濃い味の食物の食べ過ぎは、水分の摂り過ぎに直結しますので、充分に自戒して下さい。例えば、蒸し暑い夏場は、この点には注意を要します。

又、食生活に際しては、水分代謝を整える目的で、利尿作用が高いとされる、冬瓜(トウガン)や胡瓜(キュウリ)等を、積極的に食べるのがお勧めです。更には、胃腸の消化吸収を補助する小豆や豆腐、豆乳等、豆類も効果を発揮します。この際、出来れば身体を冷やさない為にも、温かな料理にして食べる事をお勧めします。

更には、衣類や寝具にも工夫を施し、腰や足等に至るまで、身体を冷やさない心掛けが重要です。

この他には習慣として、30分前後の有酸素運動や入浴を実行して、繰り返し発汗を起こす事に尽きます。この結果、体内の水分の残余分の排出が実現するのですが、これが非常に大切な事なのです。

 

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