漢方の「気・血・水」

東洋医学に於いては、身体は「気・血・水」で構成されるという概念が根底を流れています。この点は漢方に於いても同様であり、この3種の要素は人類の生命活動を維持する上で必要不可欠なエネルギー源とされているのです。

これ等を詳細に説明しますと、「血」とは最も重要な栄養物質である血液を、「水」とは身体に潤いを与え循環を円滑にする血液以外の水分を、「気」とは精神神経系の働きに関わる生命エネルギーを現わすのです。そしてこの「気・血・水」は相互に関与し合う事により、全身を正常に循環しているのです。従って、この均衡(きんこう バランス)が保たれている時には、健康状態が非常に理想的となるのです。


ところが、どれかの要素が停滞したり、量の不足により均衡が乱れたりすると、途端に体に不調が現れたり、悪化すると病気に罹ったりするのです。実際には病気とは、この3種の要素のどれか一種だけの乱れから誘発されるのではありません。そうではなくて、どれか一種に異常が起こると、他の要素にも悪影響が及び、理想的な均衡が保てなくなるところに、病気の真の原因があるとされているのです。

そしてこの「気・血・水」のバランスは、蓄積した過労やストレス、食事等、些細な原因から乱れ始めます。この様に身体の不調は、三種の要素の均衡が崩れ始めた兆候と捉える視点がある為、早期に生活習慣を改善する事になり、これが結果的に病気の予防に繋がるのです。

従って漢方の治療に際しては、病気の主要な原因が3種の要素の中のどれに該当するのか、これを推定する段階から開始するのです。その結果、不足している要素は補充し、停滞している要素は循環する様にし、正常な均衡に戻すのが、漢方の治療の実践です。

実際には漢方に於いては、患者によって病名が異なる診断であっても、原因となる要素が一致する場合には、同一の漢方薬が処方される事例もあるのです。

 

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