メッセージ

漢方と冷え性

冷え性の実態とは、罹った経験のない人には想像出来ないでしょう。これは身体の特定部分だけを、冷たく感じる状態を現わし、昔も今も女性に多い症状です。中には痛みを伴なう場合もあり、夜間に寝付けない人も存在します。又、手足の冷えを自覚する人は高齢になる程多くなり、75歳以上では8割以上の人が冷えに悩んでいる、こんな調査結果も存在します。

それではこの冷えは、何故起こるのでしょうか?実は冷えの原因の一種として、自律神経の作用の乱れが挙げられます。それ故冷え症は、更年期障害や月経(生理)異常等から誘発される場合が多いのです。何故なら、女性は月経の影響を受け、自律神経に乱れが生じ易いからです。又、冷えの発症には、子宮や卵巣による下半身の血流の停滞傾向も、影響していると解釈されています。

この他にも、精神的ストレス、薄物や露出度の大きな衣類、身体を締め付ける下着、ある種の食物等も、冷え性に多大な影響を及ぼします。更には、夏場の過剰な冷房も、冷え性の原因となり易いのです。

この様に実際、冷え性には多様な要因が存在し、その多くの場合、原因の特定が不可能であるのが、冷え性が置かれた現実なのです。更には、何と西洋医学には、冷え性と言う病名は存在しません。それ故西洋医学に於いては、冷え性は治療の対象とはされていないのです。

ところが漢方に於いては、古来より冷え性は「水滞」や「お血(おけつ)」と関与していると解釈され、症状に適した漢方薬が処方されるのです。特に冷え性に陥ると、体が元来持っていた「自然治癒力」を著しく低下させます。それ故古来より、冷え性は万病に導くと戒められました。この冷え性を放置するなら、更に深刻な症状に直結する危険性があるのです。従って冷え性と診断された際には、可能な限り早急に対策を開始する必要があるのです。

この点、漢方を用いた冷え性の治療に於いては、身体を保温しながら、末梢の血行を促進する漢方薬が処方されます。この様に漢方に於いては、身体のバランスを崩壊させた原因を、先ず解明する段階から開始するのです。そしてこの原因を解消させる事により、冷え性を根本的に克服する事が可能となるのです。

因みに「ひえしょう」の表記は、「冷え症」ではなく「冷え性」が正解である模様です。あくまでも想像に過ぎませんが、症状ではなくて性質という解釈なのでしょうか。

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